壊死が発生する圧迫の「圧力―時間」の関係
従来より、壊死(褥瘡)が発生するのは、組織に一定の圧力と時間が加わると壊死が発生するといわれてきた。(これは正しい理論であるが最近は、「応力―時間―頻度」という3つの要素を考慮している。)
ここでは、まず圧力と時間の関係について詳しく説明する。
壊死が発生する圧力と時間の関係は、下図に示す通りで、ある圧力を一定時間かけ続けると壊死は発生するというもので、例えば200mmHg の圧力を2時間以上かけ続けると壊死が発生する。圧力が弱くても、時間が長くかかれば同様に壊死は発生する。逆に、圧力が大きければ短時間で壊死は発生するのである。300mmHgであれば、1時間で壊死は発生する。
褥瘡予防に体位変換が有効とされるのはこの褥瘡発生メカニズム(壊死理論)からも容易に推測できる。