21. 脊髄ショック

【症状】

1.脊髄反射の消失               6.性機能障害

2.損傷部以下の弛緩性麻痺           7.栄養障害

3.損傷部以下の全知覚脱失           8.褥瘡

4.自律神経障害(発汗・体温調節障害)     9.知覚過敏帯

5.膀胱直腸障害                 知覚障害領域の上限でしばしば見られる。

【原因】

脊髄の急激な横断性損傷

【メカニズム】

よく分かっていないが・・・

脊髄の急激な横断性損傷により、脊髄の固有装置Eigenapparat(脊髄脊髄系spinospinal system)で中枢からの刺激が全て消失するためと考えられている。

固有束,解剖学アトラス,p453改

*固有装置は灰白質周囲の固有束Fasciculi Proriiの中を多くの上行および下行線維が介在ニューロンを持って走行している。横断性損傷の場合、固有束は損傷を受け易いため、上行及び下行線維は中枢との連絡を絶たれることになり、脊髄ショックである反射の消失、弛緩性麻痺、全知覚脱失等が起こると考えられている。